内部統制システム

長期にわたり、継続して業績目標を達成するために、十分にコントロールされた状態で企業活動を行うための仕組みを構築しています。

基本的な考え方

高い企業倫理、実効性のあるコーポレート・ガバナンス、健全な財務管理、完璧な操業ならびに安全・健康・環境に対する十分な配慮は、「良き企業市民」であるための基本です。長期にわたり、継続して業績目標を達成するためには、分かりやすいビジネスモデルの構築、高潔な企業文化の醸成、法律の遵守、コーポレート・ガバナンスの遂行ならびに基幹となる経営管理システムの実施が非常に重要であると、東燃ゼネラルグループは考えています。
当グループでは、事業におけるさまざまな活動を指揮、管理、監督するための手段のことを「コントロール」と総称し、グループ全社・全部門で共通の言語・方針、考え方・アプローチ、プロセスをもつ仕組みを採択することで、効果的な内部統制システムを構築しています。
ここでは、当グループのコントロールの仕組みとして、マネジメントコントロールシステム(SMC)、業務遂行基準(SBC)、コントロールズ・インテグリティ・マネジメントシステム(CIMS)、決裁権限規定(DOAG)についてご説明します。

全社・全部門共通のシステム

  • 共通の言語・方針
  • 共通の考え方・アプローチ
  • 共通のプロセス

マネジメント コントロール システム(SMC)

当グループのコントロールの基本原則、概念および規範を定めているのがマネジメントコントロールシステム(SMC: System of Management Control)です。SMCは当グループにおいて健全な内部統制システムを構築し、効果的に機能させることを求めているだけでなく、さらに踏み込んで各プロセスにおける適切なコントロールが何かを定義しています。具体的にはSMCは当グループの守るべき会社方針や各業務遂行における承認権限を明確にした権限規程の確立を求めています。また一方で、職務の分離などの予防的コントロールが必要とされるプロセスが記述されています。SMCは経営管理者に効果的な管理を確立するための基本的な基準を示し、本基準に沿った管理システムおよび手続きの確立と維持が経営管理者の責任であるとの認識を促しています。
このSMCに定められた基本的原則や概念は、CIMS、SBC、DOAG 等、当グループの持つ他のシステムの中にも反映されています。

効果的な内部統制 職務の分離・文書化・監督とレビュー・適時性・リスクに対する適切な対応・コントロールの独立性

業務遂行基準(SBC)

当グループは、業務上の成果を得るためにどのような手法を取るのかについて、成果そのものと同様に重要であると考えています。
業務遂行基準(SBC:Standards of Business Conduct)は、すべての役員および従業員が業務を行う上で基準とすべき基本方針を明確に定めたもので、いつでも確認できるよう冊子ですべての役員および従業員に配布されています。
この業務遂行基準では最初に「指針となる原則」として、当グループを取り巻くステークホルダーとの関係に関する指針が示され、次に示す18の方針、およびそれらに付随するより具体的なガイドライン、手続きで構成されています。

指針となる原則

株主
収益性を確保し、かつ責任をもって事業を営むことで、株主価値の長期的な向上
顧客
高品質の製品とサービスの魅力的な価格での提供と、革新的で迅速な対応
従業員
成功への機会の最大化に努め、多様性、開かれた対話、信頼、公平な処遇、安全な労働環境を維持
地域社会
良き企業市民として、高い倫理基準を保持し、すべての法律、規則および規制を遵守し、地域やその国の文化を尊重。何にもまして安全で環境に配慮した操業に専念。

18の方針

  • 経営倫理に関する方針
  • 利害抵触に関する方針
  • 会社の資産に関する方針
  • 役員就任に関する方針
  • 贈答及び接待に関する方針
  • 政治活動に関する方針
  • 国際業務の遂行に関する方針
  • 独占禁止法に関する方針
  • 健康に関する方針
  • 環境に関する方針
  • 安全に関する方針
  • 製品の安全に関する方針
  • お客様との関係及び製品の品質に関する方針
  • アルコール・薬物の使用に関する方針
  • 雇用機会均等に関する方針
  • 職場のハラスメントに関する方針
  • 贈収賄防止に関する方針
  • オープンドアポリシー

ガイドライン/手続き

  • 利害抵触に関するガイドライン
  • 役員就任に関するガイドライン
  • 贈答及び接待に関するガイドライン
  • 現金の授受に関する手続き
  • 公務員等(外国公務員を含む)に対する贈物及び接待等に関するガイドライン
  • 反社会的勢力排除のための指針

業務遂行基準の有効性

東燃ゼネラル石油の取締役会がこの業務遂行基準の採択と履行状況を監督する責任を負っています。当グループの誰一人として、この基本方針に例外を認めたり免責を与える権限はなく、職務を果たす上でどのような困難や圧力に直面しようとも、これらの基本方針に対する意図的な違反は正当化することはできません。

コントロールズ・インテグリティ・マネジメントシステム(CIMS)

当グループは、ステークホルダーの皆さまに対して企業活動を十分にコントロールされた状態で行うことを約束しています。これは、効果的なコントロ−ル手法の確立、実施、遵守状況を継続的にモニタリングすること、さらにコントロ−ル上の弱点をタイムリ−に解決することを含んでいます。当グループではこの仕組みをコントロールズ・インテグリティ・マネジメントシステム(CIMS)と呼び、すべての組織において、当グループのコミットメントを達成するために、効果的なコントロールを日常業務の中に導入する、共通の体系化された手法を提供しています。
高リスクな業務プロセスとは具体的には、受注・入金、与信管理、出荷計量、在庫管理、契約管理、顧客やベンダーマスター管理などのプロセスが例として考えられます。
また、CIMSの中には効果的かつ系統だった方法で変更が実施され、変更が行われている間もコントロ−ルが維持されることが求められています。特に新しいプロセスの導入や高リスクプロセスの変更においては、その変更に関する責任や役割分担を明確にし、影響の大きさや変更に付随する潜在的リスクを洗い出し、必要な訓練や変更に関するモニタリングを実施することを求めています。

CIMSの7つのエレメント(要素)

Element1 マネジメントの指導、決意と責任 Element2 リスクの査定 Element3 業務プロセスの管理と改善 Element4 人員と訓練 Element5 変更と管理 Element6 コントロール上の弱点の報告と解決 Element7 コントロールの完璧性の評価

決裁権限規定(DOAG)

当グループでは、日常業務遂行に伴う決裁権限およびその承認手順を決裁権限規定(DOAG:Delegation of Authority Guide and Review Procedures)として設定しています。この規定の目的は、すべての部門組織の職位に対し適切な決裁権限を割り当て委譲することによって、効果的なコントロールを維持し承認プロセスの効率を最大にすることにあります。
グループ会社により採択される共通のDOAGの存在は、機能別グループ一体運営を可能とし、グループ内の専門的な知見の活用やグループ全体最適な意思決定を可能とします。DOAGは具体的には以下の10の項目に含まれる決裁権限を明示しています。

1 組織およびコーポレート関連事項 ポリシーの制定、戦略の決定、組織の変更 等
2 予算 投資予算の承認、予算の追加と削除 等
3 契約、協定、リースおよび確約 購買依頼、契約や協定の締結 等
4 支払 契約に基づく支払、経費精算、契約に基づかない支払 等
5 資産の処分と簿価切り下げ 資産の売却/交換/移転/廃棄、簿価切り下げ 等
6 顧客に関係した業務処理 与信限度額、不良債権の引当金、販売価格 等
7 訴訟と請求 告訴、和解 等
8 第三者に対する緊急対応支援 緊急相互援助協定、人員・物品の提供 等
9 社外への情報の公開 官庁/その他への情報提供、商標/ブランドの使用許可 等
10 その他の問題 個別例外の出張旅費、会員資格、ネットサイトの作成 等

内部統制システムの健全性を維持するためのチェックプロセス

コントロールの実質的な健全性を確保するため、当グループでは大きく分けて3種類のチェックプロセスを導入しています。

ILC (イン・ライン・コントロール)
ILCとは、各事業部門が日常的に自らのコントロール状態についてテストとモニタリングを行う内部コントロールで、効果的なコントロールを維持する上で、最も基本的で重要な役割を果たしています。業務プロセスに応じた頻度やチェック内容でコントロールに関する注意喚起も兼ねて実施されます。また、効果的にチェックを行う目的でILCのチェックリストを作成して、それらに基づいて継続してチェックをしている場合もあります。
UIA( ユニット・インターナル・アセスメント)
次に、内部監査の中間時期(=直近の監査からおおよそ18カ月)で実施される部門による自己評価があります。これはUIAと呼ばれており、直近の内部監査での指摘事項に対して、部内で適切に対応がとられ、改善アクションが完了または継続されていることを確認するとともに、業務担当者以外の従業員によってコントロールが適切かつ効果的に行われていることを部内で相互に確認します。UIAで見つかったコントロール上の弱点については部門経営管理者に報告され、その改善の進捗に関してコントロール委員会などを通してモニタリングされます。
内部監査
当グループの業務に関連するコントロールは、日常業務に取り込まれたILC、部門での自己評価であるUIAによって担保されます。それに対し、客観的、第三者的な立場から業務プロセスをチェックするのが内部監査です。社内の監査部は、事業部門に所属しない独立した立場にあり、事業部門の内部統制システムの健全性について独立した監査意見を表明し、内部監査結果を取締役会に報告しています。なお、UIA結果は内部監査の際に参照され、テストの再実施および評価の妥当性が確認されます。各事業部門は概ね3年ごとに内部監査を受け、指摘されたコントロール上の弱点に対する改善アクションは事業部門によって合意され、次回の内部監査において改善されていることが再度確認されます。

以上が社内における内部統制システムの健全性を確認するチェックプロセスです。もちろん、このチェックプロセスによって見つかった弱点や是正箇所については、その重要度に応じて各部門内または定期的にシニアマネジメントを議長として開催されるコントロール委員会などにおいて報告され、是正措置やその進捗についてレビューを受けます。このようなチェック、弱点の報告、改善モニタリングというサイクルを継続させることによって当グループが目指すべき内部統制システムの健全性は保たれています。これらに加え、効果的なコントロール確保のために下記のような活動も行われています。

年次確認
当グループの全役員・従業員一人ひとりは、年に1回「業務遂行基準」に基づいて確実に業務が遂行できたことを必ず書面で確認しております。また、すべての事業部門は毎年末時に、その年のすべての事業活動が、正確に適時に財務諸表に反映され、かつ、SMC等の内部統制基準にそって適切に遂行されたことを、書面にて確認し各々の担当役員へ報告しています。
ビジネスプラクティスレビュー(BPR)
当グループでは、4年に1度、「業務遂行基準」を正しく理解し確認することを目的とした「ビジネス プラクティス レビュー」という全社的な研修を実施しており、全役員・従業員は例外なく必ずこれに参加しています。また、「業務遂行基準」ばかりでなく、前述の「SMC」「CIMS」「DOAG」といった主要な基本方針やシステムに対する従業員の理解をより深めるためのトレーニングも実施しています。
内部統制システムのチェックプロセス

VOICE

コントロールの番人として

燃料油販売本部 ラインコントロールアドバイザー 飛田 剛

当グループには、各部門にラインコントロールアドバイザー(LCA)と呼ばれる、部門特有のコントロール関連業務を取り扱う「コントロールの番人」がいます。営業部門のLCAである私は、例えば贈答及び接待に関する方針や独占禁止法に関する方針など、特に代理店・特約店のお客さまと直接接する機会の多い営業職に必要となる実践的なコントロールやリスクに関する情報を共有し、所属部門長やコントロール実施者とともにコントロールの遵守に力を入れています。
担当部門のコントロールを扱うLCA同士でネットワークを構築し、定期的なコントロールミーティングを通じて、部門を超えた情報共有も行っています。他部門の事例を学び合い、それを自担当部門にフィードバックすることで、全社的なコントロール体制強化を日々推進しています。