リスクマネジメント

東燃ゼネラルグループでは考えうるリスクに対して、最悪のケースを想定したリスクマネジメントを行うよう努めています。

基本的な考え方

当グループが考えるリスクには「従業員、協力会社の方々、そして事業所の近隣住民の方の安全や健康に対し悪影響を与える事象」「環境を破壊するような事象」「石油製品の安定供給を妨げるような事象」「情報漏えいによる利害関係者への影響」などがあります。これらのリスクを未然に防ぐため、以下のような体制と具体的な対策を準備しています。もし、起きてしまった場合には、その影響を最小限にするため「No Regret Policy」(後悔しない対応の方針)の考え方を基本に、常に最悪ケースを想定した対応を迅速に実施することにしています。

リスクマネジメント体制

リスクマネジメント体制として、OIMS(オペレーションズ・インテグリティ・マネジメントシステム)を基礎とした数々のリスクアセスメント・プログラムを計画的に実施しています。リスクアセスメントの対象は、製造と出荷等の設備の新設時はもとより、既存設備の技術面、現場の運転や保全工事の手順など、操業にかかわる広い範囲にしています。
災害発生時の危機管理体制として、本社および事業所の緊急対策本部が組織されています。さらに、災害の状況によって事業所の緊急対策本部を支援するために、あらかじめ専門的な教育を受けた従業員から構成される災害現地支援派遣チームを編成しています。
緊急対策本部の活動の実効性を高めるために、そのメンバーには、個々の役割や緊急時対応の進め方について演習形式で行う緊急対応の上級教育(2.5日間コース)を実施しています。また緊急対策本部として、地震や新型インフルエンザなどを対象に、シナリオベースでの机上演習も行っています。各事業所では様々なリスクシナリオでの訓練を行っていますが、災害現地支援派遣チームがこれらの訓練と連携し、工場や油槽所と合同で行う訓練も計画的に実施しています。

危機管理体制図

BCP

当グループは、使命のひとつとして日常生活や社会活動を支えるインフラである石油製品を安定的に供給することを掲げています。この使命を果たすために、発生が想定される災害に対して事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しています。
近年、特に発生リスクが懸念されている「地震・津波」と「新型インフルエンザ」のBCPでは、起こり得る最悪ケースを想定しています。実際の対応においても、この想定のもとで迅速かつ効果的な対応を取ることができました。その一方で、従業員への情報周知の方法や事態の進展に伴い発生する新たな問題への取り組み等、実際の経験から得た教訓をその後のBCPの改善に活用しました。
しかしながら、近年の南海トラフ地震においては想定される過酷度の増加、また局地的集中豪雨など新たに想定される自然災害リスクと内容も変化してきています。
このような中、燃料製品を対象として国及び石油連盟が策定した「供給連携計画」に参画し、供給から販売まで体系化した「系列BCP」を2014年3月に策定し、経済産業省へ提出しました。また、各工場では、非常用電源、ドラム缶出荷設備、衛星電話の配備等、設備面での充実も図っています。今後もBCP検証プログラムとして、有効性を確認する訓練と定期的な見直しを行い、継続的に改善していきます。

和歌山工場のドラム出荷風景

情報セキュリティー

当グループでは、情報漏えいなどによるリスクを最小限にするために、情報の完全性の維持、機密情報の保護、情報処理能力の保持、法令・規範の遵守などを定めたTG ISP(TonenGeneral IT Security Practices)を情報セキュリティーの方針として掲げています。具体的には、機密情報、操業データ、個人情報またインフラ、アプリケーションなどを有効に管理・保護するために、社内のユーザー部門も含めて役割や責任を定め、管理を行っています。その中で情報システム部門が全グループにわたる情報セキュリティーの維持向上に責任を持っており、サイバー攻撃を想定したCSIRT(Cyber Security Incident ResponseTeam)対応手順や訓練計画の策定等を含めたセキュリティー強化に取り組んでいます。

サーバールーム

産業保安に関する取り組み

自然災害による産業事故の発生防止に向けた取り組みは、安定運転の基盤をなすものとの認識のもと、当グループにおいては従来からも確実な取り組みを行ってきています。例えば、貯蔵タンク地盤の液状化防止対策においては、川崎工場において先進的な土木技術を駆使した止水壁を設置する地下水位低下対策を講じています。2011年に発生した東日本大震災を踏まえたコンビナートの製造施設などの地震・津波対策については、高圧ガス球形貯槽のブレース*の強度点検と改修、既存設備の耐震基準などへの適合性評価の推進、ならびに津波対応のための手順などの基準の整備を確実に進めています。

*鉄骨造の建物の強度を持たせるために、筋交いのようにタスキ掛けに設ける線状の材のこと。安全性を一層向上させるため球形タンク脚部にブレース構造が採用される。

潜在的リスクの定期点検

災害発生時の対応や情報セキュリティーの確保のみならず、潜在リスクの定期的な点検も実施しています。具体的には、リスクマネジメント委員会が中心となって、包括的なリスクマップ表を利用したグループのリスクの包括的・網羅的点検、および他社の事故・不祥事事例などをモニタリングし、当グループでも確認すべき新たなリスクが発生していないかを調査しています。企業を取り巻く様々なリスクを合理的に判断し、予防活動を行い、万一のリスク発生時にはその損害を最小限にすることで、会社としての社会的責任を果たし、企業価値の維持・向上を図ることができると考えています。